2021年5月2日-5日_屋久島宮之浦川遡行

 

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龍王の滝

5月2日~5月5日 リキ、K岩
GWの好天を利用して5/2-5の日程で屋久島最難とも言われる宮之浦川を遡行してきた。

初日は鹿児島発朝イチの高速船を利用して9時45分に宮之浦港に着。
予約していたタクシーが予約漏れしていたらしく予定より少し遅れて林道入口着。

2時間ほど歩いて12時半頃潜水橋着。準備をしたり写真を撮影して13時頃入渓
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晴天の予報だったのだが若干小雨が降ったりする中3時間ほどゴーロを進むとマンベー淵が見えてきた。
時間は16時頃で予定よりも進んでいなかったが、雨の中ゴルジュに入るのも気が進まず、マンベー淵手前の右岸の中に適当な幕営地を見つけて泊
ご飯を食べたりして19時ころ就寝。
19時位迄は明るかったのでもう少し行動しても良かった。
夜中目が冷めたとき気温を見たらツェルト内は12度台だった。
9時45分屋久島宮之浦~10時30分林道入口ゲート~12時30分潜水橋~16時00分マンベー淵入口~19時就寝

5/3
いよいよゴルジュの中に入っていく。幅が広いためそこまで圧迫された感じはない。
第1巨岩、第2巨岩はあっさり通過し第3巨岩はK岩リードで突破。

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K岩のリードで第3巨岩を抜ける

6時35分リード開始、7時5分荷揚げ完了
その後のF10-F11は中々悪い左岸の草付を巻いた。
龍王の滝から3分くらい手前にあるF12の左岸側に良い幕営地があった。

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龍王の滝手前の幕営地候補

幕営地があるとわかっていれば昨日はここまで来たかったが仕方がない。
8時45分遂に龍王の滝に到着する。
その後写真を撮ったりして、右岸チムニーへ移動する。
9時半頃右岸チムニーを登攀開始。難しいと聞いていたが空身で登ったら8m程度で5.6位の優しいチムニーだった。
カムは1番と2番が1個ずつあれば十分だろう。不安であれば1番が2個あると良い
チムニーを抜けた後は左のテラスでビレイをしようと思ったが支点が取れそうになく、
3m弱の岸壁を登り木で支点構築をした。ここまではかなり順調だと思ったが、
その後高巻きに苦戦し沢床に降りるまでになんと5時間超を要した。
14時半に沢床に復帰、14時45分に漏斗の滝(F17)に出会う。
その後も巻きを繰り返しF21あたりで短い懸垂をして沢床に降りたが登れそうになく失敗だった。
再度登り返し高巻く。戻るのも気が引けたので進みながら高巻くことにしたが、
苔むした凹角で行き詰まりしょうがなくカムで支点を取りながら登ったがかなり緊張した。
17時15分F23の巻きを終えて沢床に降りる。
時間も遅くなってきたのでここで水を汲み、F24の左岸巻きながら尾根に出た後、
17時45分頃なんとか横になれそうなスペースを見つけて幕営地とした。

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2日目の幕営は稜線にて

予定よりだいぶ遅れていた事で遡行を中止すべきか考えると気が気でなくこの日はよく眠れなかった。
夜中何度か目が覚めたときツェルト内は10度台だった。
4時30分起床~5時30分行動開始~8時45分龍王の滝~17時45分行動終了~20時就寝

5/4
この日も滝の巻に終始したが、前日までと違ってそこまで大ハマリすることもなくペースを上げていく。
1箇所F28-F29あたりだと思うが右岸から巻いたらヤクザサが濃く大高巻きとなった。
ただその後も進んでいき気がつけばゴルジュを抜けいつしかゴーロ歩き、そして源流帯に入っていた。

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これまでの苦労を癒やすような源流帯を抜け、最後はヤクザサとシャクナゲをかき分け、
13時半宮之浦と永田岳の間の縦走路に飛び出す。
夜から翌日にかけて雨予報だったためなんとか今日のうちに白谷雲水峡に下山して、
ホテルを探して祝杯でもあげたかったがパートナーがトロッコ道を抜けた辺りで疲労困憊で大失速。
下山想定時刻からホテルを探すことも難しく、最悪公園で雨降る中ツェルトビバークになるかもしれないと考えたら
登山口まで残り30分くらいの白谷山荘に泊したほうがマシかと思い白谷山荘に泊。
4時15分起床~5時30分行動開始~13時30分登山道へ合流~20時15分白谷山荘~22時就寝

5/5
小雨が降る中20分ほど歩き無事に白谷雲水峡に降りる。
5時30分起床~6時10分行動開始~6時30分白谷雲水峡

その後は8時半頃発の貨物フェリーに乗って鹿児島へ。

 

沢登りとしてはひたすら巻に終始し、面白いかと言われるとそうでもない。

ただ次々と現れる滝はスケールはあるのでやる価値はある。

 

メモ

屋久島のタクシーは予約必須。

林道入口ゲートではもうドコモもauも電波がない、ただし林道入って30分くらいは電波が入るところもある。その後は源流域まで電波はない。

マンベー淵までゴーロ帯を律儀に歩いたが右岸の樹林帯を歩けば早い。

ロープは40mが2本がよさそう(今回は50m2本で行った)

カムはC4の2番程度まで1セットあれば十分、ハーケンは不要

ちょっとしたところの荷揚げ用に5m程度の細引きにカラビナを付けたものを用意しておくと捗る。